ここから先の話が全部嘘ってことくらい、わかるとよい。
- チャーシュー屋さんの悲劇
とある男が昼飯を食べようと、チャーシュー屋を訪れた。
男は案内されるがまま席に座り、適当なメニューを頼む。
出された料理を見た男が、項垂れながらつぶやく
「今日は豚肉の気分じゃない…」
2.くだらない野望
とある男は、幼い頃から苦難の連続だった。
王の血を継いで生まれたものの、誰かの策略により呪いの子とされ、物心がついた頃には貧民街の地べたを這いずって生きていた。
しかしその男はどんな逆境の中でも諦めることなく、遂には国の王となる。
とある記者が王に尋ねた
「ここまで大変な思いをされていたことは、皆ご存じです。なぜそこまでして王を目指したのでしょうか?」
王は、眉ひとつ動かさずに答えた
「額に『王』とだけ書かれた刺青が入っていたからだ。刺青は消しにくいからね。」
翌年、ドラゴンクエストⅠが発売された。
3.紳士の在り方
街の中では知らない人がいないほどの紳士がいた。皆が口をそろえて、彼こそが紳士だという。
その彼の名は、ボミ男。
ボミ男は、酒場の喧騒の中にいた。
一度咳払いをすると、声を張り上げ、しかし品を失うことなく、場を沈めた。
「うむ、場がシーンとしたな、では、
シーン死」
男は息を引き取った。
酒場にいた男たちは、皆、彼に敬意を払わずにいられなかった。